車検に通らない車の特徴とは?整備士がよくある事例と対処法を解説|落ちやすいポイント総まとめ

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車検の時期が近づくと、ふと不安になりませんか。「この車、ちゃんと通るのかな」「落ちたら、どれくらいお金がかかるんだろう」——。

でも安心してください。車検で落ちる項目は、実はある程度決まっています。 事前に「どこが落ちやすいか」を知っておけば、慌てずに準備できますし、直せば安く済むものも多い。逆に、放置すると高額になったり、そもそも通すべきか悩むケースもあります。

現役の整備士として、現場でよく見る”車検に通らない事例”を、正直にまとめました。

整備士のMatです。車検の現場にいると、「落ちる車」にはパターンがあるのがよく分かります。今日は、そのよくある事例と、自分でできるチェック、そして「車検代が高くて悩む」ときの考え方まで、順にお話しします。

目次

車検に通らない、よくある原因

まずは、車検で落ちやすい代表的な項目を見ていきましょう。

① ヘッドライト(光量不足・光軸のズレ・黄ばみ)

車検落ちの定番中の定番。ヘッドライトには明るさ(光度)や照らす方向(光軸)の基準があり、これを外れると不合格になります。特に古い車は、レンズの黄ばみや曇りで光量が落ちて通らなくなることがよくあります。レンズの割れ・亀裂もアウトです。

【2026年8月〜厳格化】ヘッドライトで車検に落ちる!ロービーム検査への移行と黄ばみ対策を整備士が解説

② 灯火類の球切れ(ウインカー・ブレーキランプ・ナンバー灯など)

ヘッドライト以外にも、ブレーキランプ、ウインカー、バックランプ、ナンバー灯、スモールランプなど、どれか一つでも球が切れていると通りません。これは事前チェックで簡単に防げる項目です。

③ タイヤ(溝不足・ひび割れ・はみ出し)

タイヤの溝が規定(スリップサインが出る手前)を下回っていたり、ひび割れや偏摩耗がひどい場合、また車体からはみ出す不適切なサイズの場合も落ちます。

④ ブレーキの効き

制動力(ブレーキの効き)が基準に達しないと不合格。ブレーキパッドの摩耗や、フルードの劣化が原因になることもあります。

⑤ 排ガス・マフラー(排気音・穴・サビ)

排出ガスの濃度が基準を超えると落ちます。また、マフラーに穴が空いていたり、サビの範囲が大きい場合、排気音が規定の音量を超える場合も不合格の対象です。

⑥ フロントガラスのヒビ・フィルムの透過率

運転視界に関わるフロントガラスのヒビ、そして窓ガラスに貼ったフィルムの透過率が基準(可視光線透過率)を下回ると通りません。

⑦ ワイパー・ウォッシャー

ワイパーゴムが劣化して拭き取れない、ウォッシャー液が出ない、といった雨天時の視界確保に関わる部分もチェックされます。

⑧ オイル漏れ・冷却水漏れ

下回りからのエンジンオイルやミッションオイルの漏れも、車検に通らない原因になります。漏れている箇所の修理やパッキン交換が必要です。

⑨ 警告灯の点灯

エンジン、エアバッグ、ABSなどの警告灯がエンジン始動後に点灯したままだと不合格です。「ずっと点いてるけど気にしてなかった」というのは危険信号です。

⑩ その他(ホーン・発炎筒・税金の未納)

クラクションが鳴らない・音量や音色が基準外、発炎筒が非搭載や期限切れ、そして自動車税が未納でも車検は受けられません。意外な落とし穴です。

現場の体感で言うと、今いちばん多いのは足回りのゴムブッシュの損傷ヘッドライトです。この2つはそれぞれ内容が深いので、詳しくは別記事で改めて解説する予定です。

そして、意外な落とし穴としてよくあるのが自動車税の未納。「うっかり払い忘れていた」「督促状に気づいていなかった」というだけで車検自体を受けられなくなります。整備の話以前のところで足止めを食う、地味に多いパターンです。

自分でできる、車検前のセルフチェック

落ちやすい項目の多くは、事前に自分で確認できます。外まわり → 運転席 → 足回りの順で見ると効率的です。

  • 外まわり:ヘッドライト、ブレーキランプ、ウインカー、ハザード、ナンバー灯の点灯
  • 運転席:ワイパーの拭き取り、ウォッシャー液、警告灯が消えているか
  • タイヤ:溝の残り、ひび割れ、偏摩耗
  • その他:発炎筒の有無と期限、自動車税の納付

ライトの点灯確認は、一人だとやりにくいもの。スマホで撮影したり、家族に見てもらうと確認漏れを防げます。異常が見つかっても無理に自分で直そうとせず、整備工場に相談するのが安心です。

落ちる項目には「安く直るもの」と「高くつくもの」がある

同じ”車検落ち”でも、費用感は大きく違います。

  • 安い・自分でも直せる:球切れ(電球は数百円〜)、ワイパーゴム、発炎筒の交換など
  • 中くらい:ヘッドライトの光軸調整・磨き、タイヤ交換、ブレーキパッド交換
  • 高額になりやすい:排ガス・触媒まわり、重度のオイル漏れ、下回りのサビ・足回りの損傷など

球切れやワイパーゴムは通販でも安く手に入り、自分で交換できる車種も多いです。

問題は、古い車ほど、この「高額になりやすい」項目が重なりやすいこと。気づけば車検の見積もりが数十万円——ということも珍しくありません。

車検代が高額に…その車、「通す?」それとも「手放す?」

古い車で、排ガスや足回り、オイル漏れといった高額整備が重なって、車検の見積もりが大きく膨らんだとき。ここで一度、立ち止まって考えてほしいことがあります。

「この車をあと2年乗るために、この金額をかける価値があるか?」

車検は、2年に一度必ず訪れる、車と向き合う節目。「直して通す」か「手放す」かを考える、最も自然なタイミングでもあります。特に、修理費がその車の価値を超えるようなら、手放すことも選択肢に入ってきます。

僕たち整備士は、車をお預かりした以上、車検が通るように全力を尽くします。それが仕事ですから。ただ、正直に言うと、どうしても車検を通すこと自体が不可能なケースもあるんです。車検不適合の理由になっている部品が、もう生産されていない——ということが実際にあります。

こうなると、お金をかける・かけない以前の話になります。直したくても直せない。そういうときは、悔しいですが手放すという結論をお伝えするしかありません。

整備士が本音で言う「もう直さない方がいい車」の見極め方|修理を諦める目安

車検を、安く・賢く受けるには

「直して通す」と決めたなら、次は費用です。実は、車検の費用は、どこで受けるかによって変わります。同じ整備内容でも、店舗によって工賃や基本料金に差があるからです。

事前に見積もりを取って比較するだけで、数万円変わることも。車検の予約・比較ができるサービスを使えば、近くの店舗の料金や口コミを見て選べます。

車検店舗選びのおすすめ

車検の一括比較・予約サービスでは「楽天Car車検」あたりが、掲載店舗数の多さで知られています。近くの店舗の料金や口コミをまとめて比較できるので、一度チェックしてみることをおすすめします。

まとめ

  • 車検で落ちる項目は決まっている:ヘッドライト・球切れ・タイヤ・ブレーキ・排ガス・ガラス・ワイパー・オイル漏れ・警告灯など
  • 多くは事前のセルフチェックで防げる(外まわり→運転席→足回り)
  • 球切れなど安く直るものと、排ガス・下回りなど高額になるものがある
  • 古い車で高額整備が重なるなら、「通す」か「手放す」かを考えるタイミング。まれに部品の生産終了で直したくても直せないケースもある
  • 通すなら、車検は店舗で費用が変わる。比較して賢く
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この記事を書いた人

Mat(マット)|千葉県柏市の整備工場で20年以上働く現役整備士。
クルマにまつわるお金の話、買い方、使い方を本音で発信しています。
お世辞もリップサービスもなし。現場で見てきた話だけ書きます。

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